脱・レッドオーシャン

保険会社に勤めている著者が、保険業界の可能性についての考えを綴ります。

働き方改革を考える

今回のテーマは働き方改革です。
安倍首相の号令のもと、「働き方改革実行だ!」ということで、深夜残業の禁止やら残業時間圧縮やらが各企業で行われているかと思いますが、業務量が減らないまま削減とか言っているので、働いている方としてはむしろ苦しい状況に追い込まれているのかなあと思います。

 

〇改革の本来の意味とは
ここで、「改革」の意味を確認してみることにします。
かい かく [0] 【改革】
( 名 ) スル

基盤は維持しつつ,社会制度や機構・組織などをあらため変えること。 「役所の機構を-する」

よりよくあらためること。 「お花は家政の-を名として/姉と弟 お室」

https://www.weblio.jp/content/%E5%A4%89%E3%81%88%E3%82%8B

なるほど。基盤は維持しつつ、ということですね。
通常、残業時間削減というものは労働の内容の基盤を維持したうえで行うものなので、改革の意味には沿っていることになりますね。
しかし、何か釈然としませんね。労働時間削減って聞こえはいいけど、結局労働者がより企業の奴隷になっているような気がします。

 

〇副業という働き方改革は上手く行くか?
そもそも、会社が働き方改革と言っているから改革しなきゃ、という発想がいまいちなのかな、と思います。ちなみに安倍首相の言う「働き方改革」の柱の一つには、副業推進というものもあります。じゃあ、副業も会社からやれと言われたらやるのかというと、そんな簡単なものではないでしょう。

たとえば、保険会社で言えば、経理システムエンジニア(これは子会社の人かな)などの専門性がありかつ汎用性の高い職種であれば、他の業界でも必要とされている人が多いことから、副業できると思います。また、企画系の職種の人も汎用性があると考えられ、これも可能でしょう。しかし、引受査定や保険金支払査定などの保険会社固有の仕事をしている人は、業務の特殊性からしてなかなか難しいのではないかなと思います。(同時に、AIに代替されやすいところでもあります。)
ちなみに、保険業界で副業推進をやるところはないでしょうけど、と思っていましたが、オリックス生命ではつい先日実質的な副業解禁のリリースが出ていましたのでリンクを貼っておきます。

http://www.orixlife.co.jp/about/news/2018/pdf/n180426.pd

 

〇最後は個人レベルでどうしたいかを考える必要がある

では、自分の今やっている仕事が汎用性がない場合はどうしようもない、ということになってしまうかというと、決してそうではないと思います。自分は何に関心を持っているか、どういう生き方をしたいか、ということを考えて行動することがまずは重要なのかなと思います。その過程で新たなコミュニティとの接点が生まれることもあるでしょう。(私も昨年会社とは関係のないところで無報酬で活動していましたが、それはまた追って話をします。)


もっとも、副業解禁となったところで、「土日は休みたいよ」「副業なんて考えている暇はないよ」と言う人はたくさんいるのかなと思います。その考えはもちろん否定しません。しかし、一つの組織に尽くし(あるいは縛られて)一生を終えるという生き方はせいぜいここ40~50年ぐらいのものです。今勤めている組織に依存するという生き方は、その組織が崩れてしまったとき、あるいは組織から離れることになったときに結構危うくなってしまう生き方だと思っています。

 

働き方改革に関しては、また後日記事をアップしようかと考えています。今回はこの辺で。